サービスで思い出すのは、プロで活躍しているマイケル・チャン選手が
アンダースピンのサービスを公式の試合で使ったことです。
当時は驚きの声が多かったようですが、私はさすがだなと感心していました。
試合で考えなければならないのは、
試合に勝つために、自分の能力を最大限に発揮することでしょう。
負傷した状況の中で、如何にして現状を打破するか。
それを必死に考えテクニックを探して試合に臨む執念に畏敬の念すら感じたものです。
最後まで最善を尽くすことが大切なんですね。
言うことは簡単ですが、実行するのは勇気が要るんです。
1、フラットサービス
全てにおいて基本中の基本です。
フラットだからスピードが出なくてはいけないとか?
エースを取らないと駄目だとか?決して考えないことです。
フラットサービスが出来ないと他のサービスは出来ないと考えてください。
仮に出来ても、それはマヤカシだと思っても良いでしょう。
しっかり身に付けるのはスイングのリズムです。
大きなスイングの中でラケットの面を如何にしてフラットに当てるかを考えることです。
これがベースになってサービスが成り立つことを忘れないでください。
2、スライスサービス
フラットだけでは当然のこと安定性に欠けてしまいます。
それをカバーするにはボールに回転を与えることです。
面の使い方をフラットで習得したら、
次ぎに、それをどのように使うかを覚えてください。
但し、ボールに回転を与えようと手首を捏ねたり、
ラケットを回してはいけません。ボールの回転を考えてください。
その場合大切なことは
ボールのどの部分に力を与えれば良いのかを考えればお分かりと思います。
3、スピンサービス
ボールに回転を与えるにはどうするべきか?
スライスで理屈が分ったら後は大した違いはありません。
違いは回転の掛け方にあるのです。
回転を掛けるために忘れてならないことはラケット面の活用です。
スピンでは回転をより掛けるためにはラケット面に出来るだけ長く
ボールを接触させなければいけません。その一助となるのがトスの遣い方でしょうか。
4、アンダーサービス
特殊ですね。プロでもチャン選手が使って話題になりました。
男子では殆ど見られませんが、女子では多いですね。
これはサービスを自分のものにしていないための防御的な使い方が殆どです。
入れれば何とかなるという感覚で玉出しのようなボールを使っています。
しかし、不思議なことにアンダーサービスの練習をしているのを見たことはありません。
それで試合で使うのはどう言う心境でしょうね。
このサービスは使い方によっては武器になることを知っておいてください。
◇ サービスのキープ方法 ◇
サービスをキープするのは、試合を優位に進めるための絶対条件です。
では、どのような方法でキープが出来るのでしょうか?別に奇策はありません。
これからのメモは、
あくまでもキープするための方法論であることをお忘れにならないようにして下さい。
1、強力なサービスを狙わないことです。
無茶苦茶に力んでサービスをしないことです。プレースメントを重視し、
高い確率のファーストサービス(65〜70%)を心掛けるべきです。
ファーストサーブは例え弱くてもファーストサービスには違いなく、
セカンドサービスは例え威力があってもセカンドサービスに違いないのです。
相手のメンタルな部分を観察することです。
よく分らなければ自分に置き換えて考えると理解できます。
2、ワイドなサービスは、相手をコートの外に追い出す効果があり、
次のショットでより大きなオープンコートを得られます。
ただし、「アングルはアングルを生む」と言われているように、
鋭く短いアングルリターンを頭の中においてプレーしないと、
狙いが逆効果になってしまいます。この場合、忘れてならないのは、
相手のレシーブポジションの注力することです。
3、ボディーへ向ってくるサービスには、
踏み込んで攻撃的なリターンをするのは難しいのです。
うまく行けば、弱いリターンが返ってきて主導権を握れるはずです。
ボレーでも究極の一打はボディーアタックが有効とされています。
身体の近くに打つのは嫌なものですが、
思ったより効果があることを実戦で試してください。
4、センターライン沿いへのサービスは、
相手のリターンの角度を狭める効果があります。
つまり、その場所から考えてリターンの安全な範囲はセンター周辺となります。
ある程度返球範囲を限定できるのです。
ですから、ダブルスの場合サービスがセンターに入ったら、
前衛がポーチの態勢に入るのは定石と言われています。
5、サーブに威力を付ける努力も勿論大切なことですが、
狙ったところにどの程度打てるのか。
また、どの程度コンスタントにサーブを入れることが出来るのか。
それを目標に今後の練習に対処して欲しいと思っています。
サーブの威力よりも、プレースメント、スピン、安定性の方がはるかに重要なのです。
レシーバーにメンタルなプレッシャーを与えるには、強力なサービスより、
フォルトの数値を下げる方が効果的であると考えてください。
◇ サービスの簡単なチェック方法 ◇
1、軸足が固定されているか?
構えに入ってから終わるまでに、軸足(右利きの場合は左足)が動くと
安定性を失います。軸足はどんなときでも動かしてはいけません。
勿論打ち終わって次ぎの構えに入るまでのことです。
2、極端なクローズドスタイルになっていないか?
構えるときにクローズして、インパクトで身体が開く傾向が見られます。
これは躯を使って(捻って)サービスをしているつもりでしょうが、
インパクトの瞬間に躯が開くため、構えでクローズした効果が発揮されていません。
3、体重移動が「前→後」ではなく「上→下」になっていないか?
トスとのタイミングにあわせて、体重の移動が行われますが、
このときトスを上げる動作に引っ張られて、身体の移動が上下に行われます。
これを体重の移動と錯覚していませんか?
4、「1・2・3」になっていないか?
トスとフォワードスイングとの間に「ま」がありません。
そのためラケットのヘッドスピードが出ないため、
ボールのスピードも失速するのです。
よく聞いたことがあると思いますが、「1・2〜・3」が必要なのです。
5、インパクトで左肩が開いていないか?
ボールに、ある程度のスピードとコントロールと回転を与えるには、
インパクトでラケットのヘッドスピードを上げることです。
そのために必要な身体の動きは左肩を開かないことです。
6、左腕をどの程度活用していますか?
トスで上げた左腕を、如何に上手く使うかがサービスの良し悪しを決めるのです。
バランスの大切さは前述しておりますが、ここでもそれを思い出してください。
左手が身体のコントロールをしてくれているのです。
◇ トップスピンサービス ◇
最近の特徴として、トップスピンサーブの使い方が多くなって来たように思われます。
ダブルスなら納得も出来るのですが、
シングルスでも1stサービスからフラットではなく、
トップスピンサービスを使っています。その理由はどこにあるのでしょうか?
1、ネットの高い位置で弧を描くことによって、サーブの安全性を高めることができます。
2、相手のラケットに到達する時間が、より長くなるため、
サーバーはネットに近づく時間的な余裕を持つことができます。
3、ある程度キックするので、リターナの攻撃を困難にしたり、
弱くする効果が期待できます。
4、回転を掛けるため、サービスの入る確率が増えますが、スピードに欠けるのと、
トップスピンのストロークに対しては好餌になる危険性があります。
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