最初の一歩とは、ボールに対しての素早い対応を意味します。
このための前提として、相手がどのように返球してくるかを予測しなければなりません。
私がいつも選手に言っていることは、次の二点です。
1、まず、打ったボールを、眼でいつまでも追いかけない。
2、返球されるのは当然であると思わなければいけない。
これを弁え、相手の返球に備えて、
一番良いポジションへ移動しなければならないのです。
そのポジションは、自分の能力を考慮した可動範囲の中央にいることです。
では、その可動範囲の中央とはどのような範囲なのか?
そのためには、相手の返球予想範囲を知らなければなりません。
相手の打球位置からバックラインの左右コーナーへ向けて正三角形になるように
直線を引きます。その三角形の底辺の中央が予想位置となります。
ただし、自分のストロークの特徴でどちらに寄るかは判断する必要はあるでしょう。
また、その際気をつけるのは、左右ばかりに気を取られないことです。
フットワークは左右と前後があります。難しいのは前後の動きです。
ですから意識としては、特に前に落とされるケースを充分気にしましょう。
それだけの注意をしてそれ以上カバー不能の個所にボールが来たら、
相手が上手であるか、フレームショットであるかとあっさり諦めることです。
相手に敬意を表してナイスショットと思いましょう。
このようにボールへの対処をいつも心掛けていると、
身体は無意識の内に反応するようになり、
ひいては最初の一歩がスムースに出るようになります。
◇ 試合に際して、風をどう生かしてゆくか ◇
自然現象に対して気配りのないのが最近の傾向でしょうか?
その日もかなりの強風でした。傍で見ていると、
風の影響を殆ど意識していないように同じミスを重ねていました。
いや、自分たちでは考えていたのでしょうが、
それが見えないようでは考えていないのと同じになるのです。
ある面では、考えてはいても技術がついていかないということかなと、
いささか寂しい思いをしていました。
試合では自分の技術面・精神面は勿論のこと、
相手や周辺環境の詳細なチェックが必要です。
その一部分としてその試合は良い経験をしたと思います。
ともかく「風上」「風下」の判断、強弱、これらをいち早く察知しなくてはなりません。
その上で試合に臨み、自然現象ですから当然変化があります。
これを試合中に微調整していくのが本来的な考え方です。
もし、反発するなら次のことを思い出してください。
1、サーブのトスをどれくらい繰り返しましたか?
(風でその都度押し流され、押し戻されていましたね)
2、風上からのショートボールが何故決まらなかったのですか?
(風に押されてサイドラインをどれほどオーバーしましたか)
3、風下でボールに食い込まれているのに、風上と同様のスイングでは?
(この逆もありましたね。インパクトのポイントをどう考えているので
しょう。また、ボールの回転をどの程度考慮しましたか)
4、ロブの使い方を、今日の試合ほど有効に思ったことはないでしょう。
内容的には、やはりフットワークが悪いです。だから最初の一歩が遅くなるのです。
今日のような風の日には、非常に大切なポイントになります。
フットワークに関連しますが、膝の使い方が堅いです。
またバックスイングが大きいと、ポイントがずれて躯がぐらつき
思ったようなショットが打てません。
良い経験とは、このような滅多にない体験をすることです。理屈ではないのです。
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