07/06/01
<集中力を鍛える>
「集中力」を、鍛えるための方法はあるのでしょうか。単純で明快な回答は、
「集中力」を鍛えるには、「集中力」が求められる場面を数多く経験することなのです。
いかに小さな試合でも、精神を集中して臨むという訓練を自己に課すことです。
しかし、これは極めて難しいのです。
精神を集中して臨む修練は、最も難しい修練であるのかもしれません。
しかし、すべての成長への道は、そうした日常の修練からしか始まりません。
その真実をこそ、コーチに携わる人達は、深く理解するべきでしょう。
いま集中力は、まさに生活する上で重要なキーワードです。
最近のテレビ番組で「集中力をアップさせるには何が効くか?」との特集が組まれました。
効果あるとして、黄色い色、日本茶、マーチ(行進曲)がありました。
その実験結果は、いくつかの音楽を聴かせ、その後に計算式を解くと
圧倒的に成績が良かったのがマーチでした。
「音楽でいうテンポ116。このリズムは、脳波と共鳴してしまうんですね。
そのために、α2波の出現が多くなって、集中力が高まるという考え方ができるんです」
集中力は、メンタルトレーニングの中でも特にエネルギーを要する項目といえます。
試合開始と同時に最高の集中力を発揮するためには、
その前に十分な準備が必要になるのです。
外国の選手は、試合直前までリラックスしていて、集中力を一気に高める傾向にあります。
一方日本の選手が、同じようにしても、集中力を高めていくことができない傾向にあります。
そのため試合前の練習から、本番と同じくらいの緊張感と集中力を維持しようとします。
しかし、長時間集中力を維持するのは難しいことです。
そのため、日本の選手は早い段階から集中力を高めて維持するため、
試合の中盤から終盤になると、集中力が低下してしまうことが多いようです。
このような違いは、国民性なのかどうかは断言できませんが、
試合で発揮すべき100%の集中力は、
試合前からほどほどの集中力を高めておく方法は必要と思われます。
試合に臨んで、100%の集中力にまで持っていくには、集中力を効率よく高め、
試合中の持続に繋げる方法です。
そのキーワードは、「夢中」「緊張」「他人の目」があります。
また、自分にとって集中力を阻害する原因が分かったら、それを取り除きながら、
一方で集中力を高めるポイントを習慣化していくことで、
集中力を高めることができるのです。
集中力を高めるには、選手がいろいろな方法を考える必要があります。
すなわち自分が納得しなければいけないのです。
ですから、絶えず全力でプレーしたかの問い掛けが基本にあります。
07/05/15
年2回行われる春秋OB杯に出席しました。
今年の後輩は頼もしいほど充実していました。
自分達の頃と比較して、左程体格が立派とも思えませんがボールのパワーは強烈でした。
これは、ラケットが軽量化された結果で、
そのためのストロークが与えるパワーの違いは、
イースタンからウエスターンへのグリップ切り替えではないかと思われます。
ソフトテニスとの大きな違いは、ボールの材質にあります。
この影響を避けるために、テニスではグリップチェンジが頻繁に行われています。
昔にはなかったことです。
ただ、感じたことは、いくらラケットが軽量化されても、
あれほど無茶振りするのはどうでしょう。
ただ、スピードを上げたいだけのスイングは、コントロールからかけ離れています。
他に気づいたのは、スピードに合わせるため、テンポが全く同じであることでした。
その結果として、失われたように思われるのは際どいボール・ウオッチと思われました。
最近のプロに見られる、鋭角なストロークとタイミングの良いドロップショット、
前進する相手に対しての、柔らかいロビング処理があります。
これらは、まさにスピードに対するものと思われます。
むやみやたらと強打するだけが良いのではないのです。
格下の相手に対するのはそれでも可能でしょうが・・・
その集大成が、自分に対する精神面の強化ではないかと思われます。
技術の強化は、均一的に可能ですが、精神面はそう簡単なものではありません。
まず、考え方の修正が必要です。集中力を身に付ければ、強くなるのではないのです。
強くなるためには、集中力を身に付けなければいけないのです。
先日も書きましたが、今までの男性プロはサービスキープが当然であり、
サービスエースの取り合いでした。試合としては面白くなかったのも事実です。
しかし、最近のテニスではフェデラーやナダルの登場で、試合内容も緊迫し、
強烈なパワーでのラリーの継続は、見ていて楽しく面白いものとなりました。
後輩連中も、このような選手を目標として頑張って欲しいものです。
単純に強打をするのではなく、アンフォースド・エラーの少ない試合は、
素晴らしいエンタテーメントではないでしょうか?
<集中力と時間的空間の利用>
時間的空間が生じると、まず誰でも考えるのが、リラックスする方法でしょう。
たとえば、コートから外れて別な新鮮な空気を吸う。あるいは、軽い運動をするとかです。
その間での、人とのおしゃべりには注意が必要です。
話をするなら自分にとって有益な話をしなければ駄目です。
気持ちをダウンさせる話をしてはならないのです。
待ち時間の過ごし方は、非常にむずかしいのです。
待たされすぎると余分なことを考えてしまい、
そういう気持ちで試合をやっても、乗り切れないのが普通の心理です。
待ち時間が長いようなら、次のゲームへの準備時間としての、待機方法が必要なのです。
相手の試合を見たり、次の試合を想定したメンタルトレーニングで集中力を養うのです。
会場で1人になるのは難しいでしょうが、
試合時刻になるまでじっと耐えるしかないのです。
しかも、それでいろいろ気を回さないことが必要です。
基本は、自分は何をするため、ここへ来たのか考えましょう。
まとめると、次のようなことになるのでしょうか?
1)リラックスするテクニックを身につけましょう。
2)話をするならプラス思考の話題にしましょう。
3)さらに気分転換をおこないましょう。
4)自分をあまり解放しないで、試合の日はテニスのことだけを考えましょう。
5)いつでも試合ができるよう、
肉体的にも精神的にもアイドリング状態にしておきましょう。
6)それには過去に参加した調子の良いゲームを思い出し、
集中力とメンタルチェックをしましょう。
7)次の相手のゲームがあればよく見て観察しましょう。
これらは、試合を想定して、普段からシュミレーションしてないとなかなかできないのです。
<試合中のミスは集中力欠如か>
どのスポーツでも、集中力を維持するのは難しいものです。
何故ならボールを打つときの、微妙なインパクトのずれ等が、
ひいては大きなミスに繋がるからです。
午前中は絶好調にもかかわらず、午後になってボロボロになった、
という経験は誰でもあるはずです。最後まで調子を取り戻せないのは、
ミスをしたあとのメンタル状態が継続するからです。
午前は全般的にプレーが順調であり、気持ちも乗っていたが、
午後に入り、なんらかの「ミス」が引き金となって、そのミスを引きずり、
調子を最後まで戻せなかったのです。
ミスをした時、それを取り戻そう、なんでこんな簡単なミスを!とか、
そのミスは早く忘れて次のショットに集中しよう、
と考える思考がストレス状態に陥るのです。
このストレス状態では、神経が高揚し心拍リズムが乱れています。
この状態では、次のショットに集中しようとしたり、
今のミスは忘れて冷静に振舞おうとしたりしても駄目なのです。
そのような状態は、ちょっと風が吹いたり、アドレスが決まらなかったり、
同伴者のプレーが気になったりしただけで、イライラしたり、
不安になったりしてしまうのです。
こんな時は、まず心拍リズムを安定させることが必要です。
安定した心拍リズムの状態になって、初めて気持ちは落ち着き、
冷静な思考ができるようになります。
この時こそ、気持ちを落ち着かせたり、冷静に対応したりが可能なのです。
そして外部環境に惑わされることなく、自分のプレーに集中できるようになるのです。
これまでなかなか気持ちを切り替えることができなかったのは、
この「心拍リズムを元に戻す」というステップが抜けてしまっていたのです。
スポーツ競技力を向上させるには、地道な練習が必要であることは、
誰でも知っています。一流のプロ選手が書いた本を読むだけで、
一気に競技力が向上するのはありません。
メンタルトレーニングも同じです。集中力向上、メンタル強化には、
継続的なメンタルトーニングが必要です。
試合直前に、メンタルトレーニングを実践しても、その効果は限られています。
集中力を身に付けるための、メンタルトレーニングは数多くあります。
自分でいろいろ体験し、自分にあった方法を採用することが大事です。
集中力を養い、勝つことを憶えて欲しいです。
07/05/02
集中力の解釈はひとさまざまです。
いま少し、どのような感覚で把握しているのか追っ掛けて見たいと思います。
結論はどのようなものになるのでしょうか?
スポーツマンが驚異的な新記録を樹立し、
その人の能力では信じられないことを成し遂げてしまうパワー、
そこに集中力のすごさを感じます。
身近な例で、仕事に我知らず熱中して僅かな時間で出来てしまった体験はあるはず。
集中力とは、一点集中で事にあたり普段の能力以上の結果を引き出すパワーなのです。
集中している人を観察していると、声をかけられたり、呼ばれているにもかかわらず、
まったく聞こえていないとしか、見えないことがあります。
実際に殆ど聞こえてないようです。
なぜなら集中により、脳は他の感覚や機能を必要最低限に抑え、
集中している対象への能力をフル稼働させているからです。
一点集中することで、結果として通常以上の能力が発揮されると考えられています。
集中力の発揮は、通常では出来ないことも出来る可能性が高くなるのです。
好きなこと・興味があることは、やりはじめる前から「やる気」が満ちてきます。
しかし、あまり気乗りのしない仕事や勉強では、はじめる前のやる気は感じられないのです。
集中力を高めると、実生活の様々な場面で、雑念を取り去り、気持ちを切り替え、
今やろうとしていることに、心身ともに熱中出来るのです。
集中力をアップするために必要なのは
「リラックス」「切り替え」「目標設定」の3つが必要です。
リラックスしながら集中力を高めるのです。
人間は、いつまでも集中を続けられません。
ですから、集中した状態をうまく扱うには、
まず「リラックス」した状態を当初に作ることが大事なのです。
その上で、集中した状態への「切り替え」を行います。
「目標設定」も集中力を高めるには大事です。
目標がなければモチベーションも働かず、集中力を発揮しづらいのです。
頭で理解しても、コートに入ると飛んでしまいがちです。
展開が速い試合中や練習では、どうしてもボールを打つだけで精一杯になりがちです。
なぜ、そうなるかは心に余裕がないからです。余裕がないと全てが後手後手になり、
慌てるため不安定な体勢と不完全なタイミングでボールを打ってしまうのです。
まず、身体と心に余裕を持たせる事を考えるのです。
心が緊張し過ぎたり、肩に力みがあると余裕がなく、
集中・集中と呪文を唱えても無意味なポーズだけです。
リラックスする動作としてはテニスに限らず、
一連の動作はコートを取り巻く様々な空気を、一瞬にして切り離し
自己の世界へ集中する儀式です。
早る気持ちを、いつもの一連の動作を行うことで、
心を落ち着かせ集中力を高めるのです。
リラックスする方法は人によって違います。
一連の動作で自分に合った方法を見つけます。
心と体がリラックスしたらボールに集中します。
インパクトまでボールから眼を離さない気持ちで打ちます。
実際にはインパクトのかなり前で眼が離れているのが現状ですが・・。
一つの事に集中し続けられれば、
あとは課題や目標とすべき事を意識して取り組むのです。
集中力のトレーニングは、同じことを何度も繰り返すことです。
それで脳神経を活性化させ、潜在能力を発揮させる事ができるのです。
自分の興味があるものに対しては、自ら積極的に行う事がよくあります。
この場合は、頭の回転も非常に良く、他の物事には意職がいかないのです。
この状態をもし意図的に作れるなら、
いつでも・どこでも集中力が発揮できるようになります。
これから試合に参加することで気合いが入り、
自信も湧き上がり試合は順調に進みます。
試合に集中しているときは、十分に実力が発揮できるわけです。
一つには、最初から勢いでエネルギー使い果たしたり、
試合の待ち時間におしゃべりをしていたら、最初の気合いはどこかにいって、
どうでもいいやということになりかねません。
トッププレーヤになるためには、当然相手をうち負かす技量がいりますが、
それだけでは不十分です。特に大きな試合になれば待ち時間が長くなります。
この待ち時間を、どうやって試合会場に来たときと同じ気持ちで維持できるかなのです。
試合が終われば、緊張の糸がゆるみます。
緊張を続けると精神的エネルギーを使い果たします。
07/04/16
201号から15日間隔で発行させて頂きます。少しじっくり考えて見たいのです。
どこまで出来るか分かりませんが、少しでもお役に立つのならという気持ちは変わりません。
最初は(集中力)を取り上げて見たいと思います。
いろいろな角度から検証し結論は皆さんの判断に委ねるとして、
出来るだけ掘り下げてゆくつもりです。
簡単な表現でその所以を総括し、誰しもが不思議にそれで納得?
している言葉ではないでしょうか。
先ず、スポーツ選手の「集中力語録」から見てみましょう。
能力を発揮するたった一つの方法は、成果を上げるため、また勝つために現在
”この日この瞬間に”しなければならないことに集中することである。
(トーリー・・ヤンキース監督)
僕が深刻そうに見えるのは、恐らく集中しているからだろう。
僕は、いつもベストを尽くしたい、だから何事にも一生懸命になる。
そのことが僕の集中力の源だ。(イアン・ソープ・・水泳選手)
渾身の力を込めて、カーブを投げるんだと思ってるから良いボールが入るんで、
そのときは自分の気持ちの中に「全力」がありました。それが集中力だと思います。
(川口和久・・プロ野球選手)
極めつけは、(集中力とは目の前のゲームに100%没頭するスキルである)
(タイガーウッズのキャディー)と言い切った言葉でしょう。
いろいろな解釈が出来る集中力とは・・・一体何でしょうか?
辞書をめくると、「集中力とは、対象となる物事に注意を向けてそれを持続する力」
とあります。
注意を向けるだけなら誰でもできますが、それをいつまで続けられるかなのです。
(自分には集中力がない)という悩みを良く聞きます。
しかし自分の好きなことをしていると、
信じられないくらい早く時間が経ってしまうのは経験あると思います。
一方、興味がないものに対しては,時間の経つのが長く感じられます。
これから考えて、大事なことは何に集中しようとするのかを明確にすることなのです。
集中力を、漠然と考えていたのでは本当の集中はできません。
例えば、今回はインパクト時のラケット面に集中し、
その中でインパクト面がどのような角度かを認識するとします。
その結果、どのような球筋がどの角度で飛び出し、
どの程度のスピードで、どの辺りでドライブがかかり、
どこに落ちたかを観察しながらラケット面を少しずつ修正します。
出来る出来ないは別次元のことです。
問題はそこから何かを掴めれば良いのです。うまくいくようにするのが練習ですから。
ポジティブ思考で楽しみながらプレイするべきです。
ある程度思うようなボールが出たら、今度はラケット面、ラケットの軌道、
力の入れ方などを同じ結果が続くようになるまで、意識を集中してプレイするのです。
つまり、良い結果。悪い結果いずれの場合も、一球一球
自分のスウィングと照らせ合わせて、その結果を自分に納得させながらプレイします。
これが集中してプレイすることなのです。
自分自身に納得させながらプレイすれば、自分の身体の中に自然と保有されるのです。
このような経緯が繰り返されると、終いには考えなくても反射的に出来るようになります。
身体に保有された記憶はなかなか忘れません。
また、ここから発した命令は潜在意識の中で行われるので、
自覚はなくとも確実に筋肉へと伝わり、筋肉はそのように動くのです。
良く耳にする(体が覚えた)とはこれなのです。
意識して繰り返し行い、その結果を納得する・・・
すなわち意識を集中させるこの行為が(体に覚えさせる)を助長させるのです。
あれもこれもと思う心が強くなりすぎると、
漠然と何となくプレイすることにつながり成果は上がりません。
その結果は、練習しても練習したことにならなくなるのです。
何でもいいのです。一点集中なのです。練習目標を立てそれに意識を集中させ、
プレイするように心がければ、その克服も早くできるようになり上達します。
集中力は、今の時代に必須で求められている能力でもあります。
一つの事に対して意識を持ち、継続的に一定時間集中出来るようになれば、
出来ないことはないのです。
ただ、闇雲に(集中)(集中)と言われても、
そのような環境に無い選手にとっては逆効果です。
練習時から、そのような設定を与えないと選手は戸惑うばかりです。
読者各位に、ご異論承知の上で書いております。
どうぞご遠慮無くご指摘ご批判ください。皆さんのご意見で、新しい分かりやすい
コンセプトが構築できればと思っています。
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