(練習は量ではなく質である)のは間違いないことです。
そのために必要であり、効果的なのは、具体的な目標を明確にすることです。
また、忘れてならないのは、「練習したことしか試合には出せない」事実です。
技術の練磨は練習しかありません。
この練習をどのようにプランニングするか、これは確かに難事業です。
対象選手の人数・実力・男女等からパターン化することになりますが、
簡単に策定できるものではありません。
これにドリルが加味されると余計に難しくなります。
スケジュール化に必要な原則を記載します。
(●は、各原則にサービス練習を例として付記しました)
1、過負荷の原則
・トレーニングでは、ある程度以上の強さを持った運動が必要です。
・その理由は、現在の適応能力よりやや強い負荷を与えて、
適応水準を上げようとするためです。
-(強度)ある程度の強度負荷があって効果が得られる。
-(時間)ある程度の持続時間があって効果が得られる。
-(頻度)ある程度の間隔頻度があって効果が得られる。
●試合では平均して70球~80球のサービスを必要とします。
それを目標とするなら、練習ではその3~4倍は必要でしょう。
2、継続性の原則
・トレーニングでは、継続することでその効果を発揮出来ます。
・「毎日練習の効果を100とした場合、
2日おき練習ではその効果は70%に
5日おき練習ではその効果は50%に
14日おき練習ではその効果は殆どなくなる」と言われています。
●サービスのフォーム固定化は、理論では難しいものです。
地道に続けることでより早く定着するのです。
3、全面性の原則
・トレーニングでは、体力を片寄りのないように発達させるべきです。
・ハイ・パワーの持続性を高めるものを中心にすべきです。
●1stサービスと2ndサービスでパワーに差をつけてはいけません。
同じパワーを持続することでサービスが安定するのです。
4、意識性の原則
・トレーニングでは、選手自身がその目的をよく理解することです。
・選手にトレーニングの目的を、説明し納得させなければ意味がありません。
何故なら常に目的意識を持って取り組むべきだからです。
●何故練習で試合の3倍もしなければならないのか?
何故スライスサーブが必要なのか?理解させなければいけません。
5、漸進性の原則
・トレーニングでは、内容を順次ステップアップさせていくことです。
・簡単なものから難しいものへ、弱いものから強いものへと、
少しずつレベルアップしていくことが大切です。
●最初はフラットで当たる1stサービスを練習しますが、
次いで確実性のある2ndサービスに移行します。
これでサービスの優位性が得られるのです。
6、反復性の原則
・トレーニングでは、繰り返して行うことでフォームが定着するのです。
・適当な時間間隔で、繰り返し反復することで起きる、運動刺激が効果をもたらします。
・ただ、適切な休息を忘れてはなりません。
●サービスのとき、多くの場合ダブルフォルトを嫌います。
それをしない唯一の方法はフォームを自分のものにすることです。
その一番手近な方法は繰り返し練習することです。特効薬はありません。
7、個別性の原則
・トレーニングでは、個人の能力に注力して行わなければなりません。
・発達に個人差があるので注意が必要となります。部活といえども、
試合をするのは個人であることを忘れてはいけません。
●サービスでも個人によって差が生じます。
これは個人の能力によるものですから、これをサービスでの特徴としなければ駄目です。
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