TOP> Bomb'zてナ〜ニ> メンバー> コート・キープ> コートへの地図> ゲスト・コーナー> テニスのメモ帖>
ワンポイント> シニア・コーナー> リンク・ボード> コート情報> TNA> GUAM> KOREA>
愉快な仲間たち> おみくじ>

<BACK ◇◆ スライスについて Backup-1◆◇ NEXT>
スライスへ戻る>

    最近はスライスについて長々と話を続けています。
   ウインブルドンの試合を見ていても納得するプレーがいくつもありました。
  ◎一番目に付いたのは、強力なサービスに対するレシーブでした。
   返球するだけではなくプレースメントを考えると相手のスピードを吸収し、
   その上で目標をしっかり捕らえる必要があります。
   そのためにもスライスの利用がベターと思われます。
  ◎次にネットを占有するための使い方でしょうか。
   前傾姿勢のままネットプレーにいち早く達することができるのは、
   やはり有利であることは間違いないと思われます。
   しかも高い位置で捕らえて打球するだけに、相手に対して時間的な余裕もあるわけです。
  ◎今ひとつはサービスをワイドに捕捉できることでしょうか?
   今度のTV解説では盛んにサービスのワイド戦法を使っていましたが、
   これはいかに強力なサービスでも使い方では威力も半減します。
   それを更に有効にするためには的確なプレスメントの必要性を示唆していると
   思われます。この場合、アウトサイド・インにラケットを操作できるスライスが
   より立場を優位にしていると思われます。
  ◎ラリー中のペース配分操作ですが、相手が自分より実力的に上であれば
   同じパターンで打ち勝つことは困難でしょう。
   相手のペースを崩すと言う意味でもスライスの利用は面白いと思われます。
  ◎特技は何といってもドロップショットでしょう。
   これは絶対的な基本としてクロスに打っては駄目です。
   大きなスペースへ落せるので安全性は高いと思うでしょうが、
   拾われたとき相手にはそれ以上のチャンスを与えてしまいます。
   これは非常に危険なショットになりかねないのです。
   返球はあり得る、と考えてショットしなければならないのです。
   絶えず次のボールで決めると考えるのがベターなのです。
  ◎最後にスライス・サーブがあります。
   ボディとワイドへのサービスはその特徴を示していると考えてよいでしょう。
   特にワイドへのスライス・サービスは、非常に効果的なサービスとなります。
   勿論相手のレシーブも相対的にワイドへ攻めてきますから逆転される場合も
   あるでしょうが、それはプレースメントを考えながら実施すれば
   相手に待ち構えて打たさないようにする必要があります。

    今年のウインブルドンはとても楽しく拝見しています。
   男子の一部では未だにサービス・エース獲得戦の様相で興味は半減しますが、
   ロディックのサービスとあればこれは別格で、あのサービスを誰が破るのだろうと
   期待が膨らみます。また、テニスのスタイルが個別になっただけ、いろいろな技術に
   身近で触れることができ、当然ながら眼も肥えてくるのではないでしょうか。
   私の欲目ではなく、ウインブルドンだからと言う変化ではなく、確かにスタイルは
   変わりつつあると思います。道具の発達がさらに拍車を掛けているのでしょうか?
   バランスを重視した道具の活用は、バックのダブルハンドやフォアの
   ウエスタングリップ一辺倒の考え方から、脱却しようとしているように思われます。
   これは見方を変えれば、変化が多彩になったと言うことではないでしょうか?
    特にローンコートで顕著となるのは致し方ないですが、スライスの使い方は戦術論
   として今後更に大切になると思われます。まず、テニスではネットを占有することが
   何よりも大事なことになります。これは打球と同時にその方向性を出すことが必要となる
   からです。相手のサービスのスピードを利用して、いち早くネットへのポジションを
   獲得する際に、最適の打法としてスライスを充分に活用しない手はありません。
   決して、トップスピンのボールを云々言うわけではないのです。
   それしかないと言う風潮に逆らっているということでしょうか?
   自分のスタイルが特定のスイングに合うのであれば、無理して変えることはありません。
   あなたを生かすにはそれが理にかなったものだからです。
   トップスピンの打ち方をする場合、よく注意されるのが右足に体重が残る(右打ち)
   ケースです。しかし、この修正は難しいと思われます。
   ボールを呼び込むスタイルだけに、
   右足へ体重が残るのは止むを得ないとも言えるからです。
   スライスは、相手の力を利用しようとする傾向が強いため、
   スイングにバランスを与えないと、充分にその力を発揮できないように思われます。
   力一杯打球するのではなく、バランスの良いフォームから瞬発力のあるボールが
   生まれることを早く自覚して欲しいと願っています。
    スライス回転の隠し技として、ドロップショットについて書いてみます。
   ゴルフのパターでボールへの微妙なタッチがあります。絨毯のようなグリーンでの
   ボールの扱いは本来的に個人のものです。
   あの微妙なタッチは簡単に伝授出来るものではないのです。
   パターのグリップは、ヒヨコを両手で包み込むようにしなさいと、
   指導書や先輩に聞いたことがあります。
   しかし、これはあくまでも感覚の問題であり、ヒヨコを手に持ったからと言って、
   極意が分かるわけのものではないのです。
    さて、このようにドロップショットも、教えて教えられるものではないことを
   まずご認識ください。私もそれほどおこがましくはありません。ですから、
   これから記述するのは理論上の解説であり、その中からは実践する方がその方法論を
   汲み取って頂くしかありません。選手が持っている素質的な問題が絡むのはやむを
   えないことなんです。勿論練習によって出来ると断言出来ますから、
   その点ではすべての選手に平等です。決して諦めないで練習して欲しいと思います。
    基本的な考え方として、
   ドロップショットは相手コートのネット際へ落すことが絶対条件です。
   二番目に打たれたボールはこちらのコートへ戻るような感じを与えることです。
   勿論魔法でもない限り戻ることはあり得ません。
   三番目に相手に取られることを覚悟しておくことです。
   これらを総合して感じることはどんなことでしょうか?そうです。
   相手が呆然として見送るしかないボールと言うことです。
   これは最後に出てくるボールへのタッチのフィーリングとチャンスを狙った
   タイミングでしょうか。
    失敗の原因は、相手に悟られることです。これは動作で分かるものです。
   いかにもドロップショットを打ちますよが分かるようでは駄目です。
   完全にわかってしまったら、これくらい処理の易しいボールはありません。
   それこそ相手の思うままになります。まずはお手上げと思ったほうが良いでしょう。
   悪あがきは止めて、自分の至らなさを反省してください。
   決まればストレスが解消するほどのインパクトを与えてくれますが、
   決まらないときはそれだけ惨めなボールになるのです。
    全仏テニスで遂にセリーナが敗れました。
   当分王座を譲る気配はないと思われましたが、準決勝でベルギーのエナン・アーデンに
   よもやの(6−2・4−6・7−5)で敗れました。
   そのエナン・アーデンは勢いに乗ったのか優勝候補でもあったキム・クライシュテルスに
   勝ち遂に優勝していまいました。第4シードが第2シードに勝ったのですから、
   実力的には驚嘆するほどでもないのでしょうが、
   プロの世界でのランクは歴然としていますから、
   これは立派と賞賛するしかないでしょう。大変に価値のある優勝だと思います。
   ポイントはバックのシングルハンド・スライスと解説されています。
   勿論これが全てではないでしょうが、
   セリーナやクライシュテルスにプレッシャーを与えたのは事実のようです。
   それにしても、シングルハンドのバックといっても彼女の場合は、
   ドライブとスライスを打ち分けています。
   ドライブというよりフラット気味に当てているようにも見えました。
   しかし、何といっても素晴らしさに眼を見張ったのは
   ストレートへのスライス・ボールでしょう。
   あれでは簡単にネットへ付くことが出来ないと思われます。
   それも高い位置から打っていますからボールは沈むようにコートを這っているようです。
   久しぶりにバックのストレートへのノータッチ・エースを見せてもらいました。
   前から、スライスのプラス面を言っていただけに、
   エナンがその効果が現実にしてくれました。
   これがスライス(特にバックハンド)見直しの一助になれば嬉しく思います。
   スライスはサーフェイスにより効果の程が違うと言われますが、
   次のウインブルドンではどのような戦いを見せてくれるのでしょうか?
   相手の長所を認めながらも、それを打ち破るために他の選手も努力しているわけです。
   その壮絶な戦いの中に見い出すものを私たちが少しでも習得することが出来れば
   テニスのレベルは上がるものと思います。
    スライスのバックスイングですが、いろいろな打球と同じようにボールを捉える
   位置によって変わってきます。選手は打球点に達するまでにその高低を把握します。
   次にそれに対応したバックスイングを行うことになるのです。
   基本的には、スイングの軌道はアウトサイド・インとなりますからラケット面は
   やや上向きになります。高い打点のボールに対してのラケットの位置は肩より高めに
   置かれます。それを基本としてボールの高低でラケットの位置が変わると思って下さい。
   このときラケットのヘッドは立つ感覚となります。
   これからインパクトに対して振り下ろされるのですが、大切なことはリストの固定です。
   これはグリップを握り締めるのではありません。
   リストの固定とグリップの開放は上手く同時進行しなくてはならないのです。
   いよいよダウンスイングに入りますが、このときリストを固定させないとラケットの
   ヘッドが先行してしまうのです。よく言われるリストを使った手打ちになるからです。
   その結果はボールが大きく上に跳ねることになります。
   バックスイングでリストを固定するとこのようなことにはなりません。
   フォアドスイングからインパクトへ、このときラケットはボールに対して的確な面を
   保持するため、リストを固定し前方へ押し出すことで確保されるのです。
   この感覚は技術を習得する上で次第に身に付くものですが、
   構えのときに締めていた脇がバックスイングで開きますが、
   その脇を元に戻すような感じで引付けてください。
   これでスイングはアウトサイド・インに行われますし、ラケット面も変わることなく
   終わりとなるのです。このスイングを身に付ければフレキシブルな対応で、
   瞬間的なスライスロブやドロップショットも相手に見破られる事なく成功する事でしょう。
    一方、開放されたグリップがインパクトの瞬間に握り締められ、ボールに力が
   注入されるのです。後はフォロースルーへ向かってボールを押し込むように
   運んでやると良いのです。インパクトまではその高低に対応できるようなラケットの
   面をつくる必要がありますが、それ以後は力を抜いた自然体の感覚で次のボールに
   備えなければならないのです。
    スライスの醍醐味は、相手のスピードを利用して更にスピードアップしたボールを
   相手のコートへ運ぶことでしょう。それがスライドして地を這うようなボールになり、
   ラケット面の角度でより鋭角に相手コートへボールを運ぶことが出来るのです。
   高い打点でストレートへの素早い打球、センターのネットで一番低いところを狙った
   クロスボール、咄嗟に上げて効果的なスライスロブ、それ以上に決まったときは
   ニヤリとしたい、絶妙のドロップショット。これらはすべてスライス回転ならではの
   ものでしょう。戦術において基本的な攻撃のパターンは、左右への動きに執着する
   のではなく、前後の動きをもっと取り入れなければなりません。
   それをアシストするのがスライスと言ったら少し褒めすぎでしょうか?
   でも、テクニシャンには避けて通れない技術であることは間違いありません。
    前後の動きを、順回転のボールでコントロールすることはショートクロスを使えば
   可能ですが、これは余程コントロールに自信がないと危険性を伴います。
   それより安全にコントロール出来るとなれば逆回転のボールを使うしかないと思います。
   見事にコントロールされたドロップショットは気持ちの良いものですが、
   このとき注意してなくてはならないのは、決めようとして打たないことです。
   余裕を持って取られることを前提にして打つことです。
   その後の対応として大切なことは、そのボールと同じように相手がドロップショットを
   返して来るかもしれないのです。それこそ返り討ちになってしまう恐れがあることを
   忘れてはなりません。最初のボールは拾われても、それは相手にとって、
   やられたと言う思いがあるから返球場所の選択余裕はありません。
   そこで次の安易なボールを決めるのが、パターンとしてはレベルの高いものになります。
    テニスが子供から高齢者まで幅広い範囲で愛好される理由は、
   その道具にあると思います。硬めのボールはラケットとのバランスで程よい抵抗感があり、
   バランスを失わなければ、返球に左程の力を必要としないスポーツだからです。
   人間の身体的な特徴は、生理学的に定かではありませんが、腕を振る場合に「上から下」
   と「下から上」では、いずれが力みを必要としないでしょうか?
   これは間違いなく「上から下」だと思います。これをストロークで考えますと、
   「上から下」へラケットを振り下ろすスイングが、極めて自然なものとなります。
   これがテニスのスイングで言う「スライス=逆回転」となるのです。
   基本的な動作として、腕を使うというより脇を締めることで連鎖的な行われるからと
   考えられないでしょうか?
   それ以上は、知識として持ち合わせておりませんから、専門家に任せるしかありません。
   いままでの経験から「上から下」が身体的には稼動範囲が広い使い方が出来ると
   思われます。このため、トップスピンに絶対的な優位性を持つだけではなく、
   拡張性のあるスライスをいま一度見直しても良いのではないかと思うわけです。
   本来、優秀な選手はトップスピンとスライスを、フォア・バックどちらでも操ることが
   できるものです。ボールへの回転をどのように与えるかを視覚化できるため、
   練習によってインサイドアウトのトップスピンの強打や、
   アウトサイドインの鋭いスライスをコントロールできるのです。
   スライスの基本として、少しだけグリップを柔らかく握り、ボールに対して、
   ラケットヘッドがゆっくりと振られるようにします。
   ただ、インパクトの後、しっかりしたフォロースルーをとるのが非常に重要である
   ことは間違いありません。
   その時の大切な要素は、ラケットを前方に加速するに従い、ラケットヘッドを地面と
   ほぼ垂直なラケット面でインパクトします。これがスライスをコントロールだけでなく、
   パワーのあるものとしています。先述のように、ローズウォールがボールを打った後、
   体が横向きに残され、腕とラケットヘッドが長くスムーズなフォロースルーをとっている
   ことに注目してください。ローズウォールはスライスでよく見られるような、
   上から下へ切り下ろすような動きはしていません。テークバックからフォロースルーは
   自然な水平な動きでなければならないのです。選手のフォームを解説するときは、
   写真のないのが残念ですが、ローズウォールの写真はいろいろな教本のスライス見本
   には必ず掲載されていますから参考になさってください。
    メンタル面の充足が、現在の選手にはより必要ではないかと思ってるだけに、
   技術面がやや疎かになりました。と言っても、技術面では基本的な内容を習得すれば、
   後は個人個人がそれをどのように自分のものにするかにありますから、
   指導するのも限界があります。このためより良い方法論としては、
   それぞれから質問なり、要求がありそれに沿って指導することになるのでしょうか?
    さて、最近のテニスの試合を見ていて気づくのは、あれほど盛んだったトップスピンから、
   離脱しようとしている選手が出て来ていることでしょうか?
   それだけ個性が明確になってきたのか、トップスピンに対抗するものを見出さないと、
   いつまでも自分に出番がないと考えたのか、それは分かりませんが、
   金太郎飴のように、何でも右へ習えがなくなったのは朗報だと思います。
    そのような変化の中では、トップスピンに対抗するものとして、
   スライスが顕著に感じられます。ただ、先日も書きましたが、最近のスライスという表現は、
   カットのようにボールに対して鋭角にラケットが入るものを言っているようです。
   確かにトップスピンに対しては、この方がボールの回転は更に多くなり、
   安全性は増すでしょうが、ある程度ボールを落として、つまり低い位置で打つため
   ボールの引付が必要となり、相手コートで本来のスライスのように、
   スライドすることが少ないと思われます。
   また、それだけ引付けるには技術的なレベルを要求されると思われます。
   スライスの特徴は、相手の勢いをコントロール出来るところにあります。
   それだけにひ弱さは否定できませんし、爆発的な強さはありません。
   しかし、咄嗟における局面の変化や打開には役立つのです。
   ラケットと言う道具を持つことは、それを充分に生かさなくてはなりません。
   最近のラケットは特にスイートスポットが広くなっています。
   それだけ打球に対する有効な範囲が広くなったと言うことです。
   そうなると面の活用が主であるスライスが脚光を浴びて当然だと思うのです。
   一つのテクニックとして、ストロークを続けながら、機を見てネット際に落とす
   ドロップショットの醍醐味は、面の活用を考える選手にとって決まった瞬間、
   思わずガッツポーズを取る気持ちにさせてくれます。
   これは決まったこともさることながら、イメージ通りに出来たことへの喜びでは
   ないでしょうか?
<BACK NEXT>

TOP> Bomb'zてナ〜ニ> メンバー> コート・キープ> コートへの地図> ゲスト・コーナー> テニスのメモ帖>
ワンポイント> シニア・コーナー> リンク・ボード> コート情報> TNA> GUAM> KOREA>
愉快な仲間たち> おみくじ>
blank