NO-139
いまの自分を上手だと思ってはいけませんな、いつも稽古を忘れず、 上手な人を見て勉強せなあきません。
・・・茂山 千作
狂言師の人間国宝・茂山翁が孫に対しての言葉でしたが、
対してお孫さんは頷きながら「毎日が勉強だと思いながらやっております」
との態度が清々しく印象的でした。
若手狂言師の言葉を聴いていると、
やはり悩みは伝統との闘いではないかと感じられました。
成長の過程として、新しいものとの確執はどの世代も通らなければならないようです。
柳生宗矩が剣の道を歩み、究極で沢庵和尚に教えを乞うた話は有名ですが、
「何物にも心を動かされないこと」の表現に、心を養う難しさを感じさせられます。
人の心はその人のものであり、絶対に他人が踏み入ることが出来ないのです。
他人の進入を許さないだけに、物事の解決は自分の力で行わなければいけないのです。
|