NO-5
勝っても負けても同じような反応が出来たら、それはたいしたことです。
それができると言うことはとても大切なのです。
クリス・エバート
アイスドールと言われたクリス・エバートの言葉だから説得力があるのかも知れません。
ともかく当時は彼女のプレーを見ていて、何て愛想のない女の子だろうと思っていました。
最近はクリーンショットを打てば、ガッツポーズをしたり、声を挙げたり賑やかですが、
彼女の場合はポイントを取っても、失っても微動だにしないのです。
しかし、人間ですから、心の内は決して表面のようなものではなかったはずです。
自分を抑える努力は並大抵のことではなかったはずです。
プレーヤーとして相手が喜怒哀楽の少ない選手ほど扱いにくいものはありません。
何故なら、相手の感情をどう扱うかも戦術の一つだからです。
前にも書きましたように、教え子の一人に同じような選手がいました。
一度説明したらそれこそエバートのように徹底しました。
ところが不思議なことに試合に勝つ力がついてきました。
おそらく気持ちが安定した分、余裕が出てプレーに反映するようになったのでしょう。
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