NO-11
自分の地平を広げれば、無限の可能性が開かれる。失敗したことのない人間は
成功することもない。たゆまざる挑戦が成功に繋がるからだ。
カール・ルイス
アメリカ史上最高の陸上競技のスターで、四度のオリンピックへ連続出場し、
九つの金メダルを獲得しているのは周知のことです。
凡人から眺めれば天才に違いないカール・ルイスから、このような言葉を聞くのは非常に
心地よいものです。何故なら自分は天才ではないことに言及しているからです。
努力をすれば報いられるという含みは取りも直さず、
全ての人に資格があることを示唆しているからです。
ウイリアム姉妹も、ヒンギスやダベンポートを破って舞台へ躍り出たのです。
いま、絶好調の彼女たちが同じような道を歩むことは必至でしょう。
これは時代の趨勢ではなく、体力や精神力の限界との問題もあるでしょうが、
実情はチャレンジャーがてぐすね引いて待っているからです。
現在のチャンピオンが永くその席にいるのは、あまりにも偉大であるか?
それが故にチャレンジする意欲を後続プレーヤーが失っているかでしょう。
最近の試合で散見されるのは、ミスを恐れて守勢になるケースの如何に多いか。
テニスの場合、勝負は殆どエラーで決まるスポーツです。
それだけに守勢になる気持ちは分からぬではありませんが、自分のスタイルとして
固執する場合は別として、その理由は練習不足によるものではないかと思われます。
その如実な現象として、上位ランカーはラケットを振り切っています。
これは練習で培ったものであり、振り切る大切さを知っている証拠でもあるのです。
チャレンジする気持ちはここから生まれると思っています。
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