NO-20
私にとっては、ゴルフは左手のゲームでもなければ、右手のゲームでもなく、
よく均衡の取れた左右両手の、文字通りのツー・ハンデッド・ゲームなのだ。
ヘンリー・コットン
コットンはプロ転向後、特に左手の鍛錬に着目しましたが、その理由について
次のように述べています。
「ゴルフは左手のゲームであると信じて、スイングは左手が主導しなければならない
と思い込んでいるものが多い。私に言わせればそのこと自体は決して間違いではないが、
弱い左手でスイングを主導することは、誰でも言うべくしてそう簡単容易に
出来ることではない。なぜならば右手はそれほど強くて、
容赦なく左手を圧倒してしまうのが常であって、それを防ぐことは出来ないのだ。
「私が自分でも左手を鍛え、また一般ゴルファーにも左手を普段充分に鍛えることを
アドバイスするのは、それによって左手にコントロールを与えるばかりではなく、
左手よりはるかに強い右手のブローによく抵抗できるだけの力を与えて、
左右の手を上手く均衡せしめるためである。
つまり、両手に良い均衡を与えることは、
取りも直さず強力な右手に思いっきりボールを強打するチャンスを与えるためなのだ」
テニスの場合、左手(右利き)の使い方にはくどいほど繰り返しています。
これは身体の左右のバランスを保つためには不可欠なポイントだからです。
プロの写真を見るとはっきり出ますが、左手には想像以上の力を感じるはずです。
最近競技選手の写真で、見事だなと感心するのは”槍投げ”選手のフォームです。
槍が手を離れる瞬間のフォームは素晴らしいものがあります。
片手で投擲をするだけにはっきり出るのでしょうが、
このフォームをしっかり見れば左手の効用が分かるのではないでしょうか。
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