NO-21
ゴルファーの最も崇高な目的は、人を驚かすようなすばらしいショットではなく、
ミスをひとつひとつ着実に減らしてゆくことである。
ヘンリー・テイラー
テイラーは古今を通じて最も堅実なプレーヤーとして知られていました。
ゴルフでは、一流のプレヤーでも、人間である以上ミスは免れない。
いわんや未熟な一般ゴルファーがミスをするのは当然なのです。
しかし、いくら当然だからと言ってそのまま放置していては、ゴルフの上達は望めません。 一般ゴルファーのミスには。許し得るミスと、許し得ないミスがあります。
許し得るミスとは、正しい判断のもとに最善をつくして打ったショットが、
未熟のために思うとおりにならなかった止むを得ないミスなのです。
これに対して許し得ないミスとは、自分の技術の限界も考えずに、言い換えれば
自分の能力以上の、いわば身の程を知らぬショットをしたためのミスを言うのです。
ゴルフには、昔から「あなた自身のゴルフをプレーせよ」とか
「常にあなた自身のできる範囲内のプレーをせよ」という有名な格言があります。
これは言うまでもなく、うぬぼれや見栄のために、自分の能力もわきまえずにできも
しない欲張ったショットをするのをいましめたものなのです。
彼は続けています。「我々は人間である以上、すべてのミスを非難してはならない。
それよりも自分の力を弁えずに冒険をおかしたり、ちょっとした注意力さえあれば防げる
ミスを、性懲りもなく何度も繰り返して、そのあげく自分のミスにくさってプレーを
なげるようなプレーヤーを、私は軽蔑せずにはおれない」
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