NO-24
ベストをつくして打て、その結果がよければよし、悪ければ忘れよ。
ウオルター・ヘーゲン
ヘーゲンのゴルフ競技における心構えの、最も重要な特色は、
あらかじめ一ラウンドに三つか四つのミスをするものと覚悟することと、
ミス・ヒットをしたらそれを直ぐ忘れて、その次のショットに全力を傾倒することでした。
ミス・ヒットをすぐ忘れよという意味には、
まず第一に、すでに犯してしまった過失をいつまでもクヨクヨしたり、
それに拘ることの愚を戒めるのと、ミス・ヒットがいつまでも頭にこびりついていると、
同じミスを繰り返しはしないかという恐怖心が起きるのを防ぐことが含まれているのです。
一度重大なミスをすると、次にその同じ場所でショットをするとき、
そのミスの記憶が意地悪く浮かんで、その恐怖のために同じミスを繰り返すことが
非常に多いのです。それに反し、はじめてのコースでプレーすると案外良いスコアが
出たりするのは、過去のミス・ヒットの記憶がないからだと言われています。
一流プレーヤーと一般プレーヤーとの相違は、過失やまずいプレーを
念頭から忘れてしまう術を会得しているかどうかという点にあるのです。
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