NO-30
攻撃が最良の防御法であるとは、すべてのスポーツでの真実である。
ヘンリー・ロングハースト
例えば、ゴルフの場合、積極的なプレーと消極的なプレーとがあります。
前者では、厳重なハザードで防御されたグリーンを持つ至難なツーショット・ホールでも、
あえて2打でグリーンを狙うような果敢なプレーをいい、
後者では、そういう場合には、慎重にハザードの前にショートさせて、
第3打でピンを狙うような、安全第一のプレーをいうと考えられます。
ゴルフでは、このように積極をとるか安全を取るかで迷うことがしばしばありますが、
いずれにも一利一害があって、必ずしもどちらがよいと断言できるものではありません。
アーノルド・パーマーが出した、積極策を鼓舞したゴルフ戦術書の書名にもなっている
「Go for broke」(当って砕けろ)は私の好きな言葉でもあります。
また、イギリスのゴルフ格言に「Nothing venture,nothing have」がありますが、
日本流に解釈するなら(虎穴に入らずんば虎児を得ず)となるのでしょう。
ゴルフもゲームである以上、ここぞと思うときはいちかぱちかの勝負に出て、
運命を賭ける必要があるのです。
しかし、肝心なことは、それらはあくまでも自分の能力の限界内で
やらなければならないと同時に、それによるリスクも覚悟しなければならないことを
充分に認識しなければならないのです。
ゴルフ界で有名な言葉に、
「ゴルファーは、勇敢で臆病でなければならない」というのがあります。
これは必要なときには積極果敢なプレーができ、必要なときには安全慎重なプレーが出来る
理性を持たなければならないと言うことなのです。
しかし、スポーツでは、何れかと言えば積極果敢な攻撃的プレーが消極的なプレーより
酬いられることが多いとは、多くの名手たちの見解のように思われます。
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