NO-76
予想外のことまでも深く深く見抜け
・・・大山 倍達
空手道の奥義を極め、「国内に敵なく、世界に敵なし」と言われた
極真会館館長大山倍達氏の言葉です。
その秘密は、世界の中で力では勝てない敵に勝つためには、
相手の精神力を粉砕しなければならないと考えたからです。
戦いの物理的な結果だけではなく、
精神面を完膚なきまでに叩くことが百戦百勝に至らしめると考えたのです。
氏の教えには、自らの体験として実戦をくぐり抜けた力強さがあるのです。
「気勢洞察」とは、戦場の戦略・戦術や目に見えぬ天の運や地の利が
大きく作用すると思われ、
彼我の力を知ることも必要ですが予想も出来ない事態までも深く
見抜かねば事の成就はあり得ないとも言えるのです。
事に処して大事なのは、単に「知る」だけではなく「識る」ことであり、
これは兵法上の極意の一つであると言われています。
別の表現をするなら「洞察」であり勝つためには必須のものなのです。
「気勢」とは、戦闘で刻々と変化する状況に中で、人間の心は微妙に揺れ動きます。
その変化を感じながら勝機を見出してゆくのが気勢なのです。
このような中で、勝機を感じると一気に勝負に出なければならないのです。
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